Chapter 4
Preparation — 構築準備
4.1 本章の目的
Chapter 3 では、Version 1.3 のシステム構成を確認しました。
本章では、実際の構築を開始する前に、Home Assistant の環境を Version 1.3 に適した状態に整えます。
Version 1.3 では、単に必要な YAML を記述するだけではありません。
Home Assistant の
- システム単位
- 統合
- Zone
- Entity
configuration.yaml
などが正しく設定されていることが重要です。
そのため、本章では最初に環境を確認し、**「この状態なら Version 1.3 の構築を開始できる」**というところまで準備します。
4.2 Version 1.3 の構築前提
Version 1.3 は、次の環境を前提とします。
| 項目 | Version 1.3 |
|---|---|
| ホームオートメーション | Home Assistant |
| 世界時計 | World Clock |
| 気象情報 | Open-Meteo |
| 気温センサー | Template Sensor |
| カード | button-card |
| レイアウト | Grid Card |
| 表示都市 | 16都市 |
| 温度単位 | °C |
| システム単位 | メートル法 |
4.3 システムで使用する単位を確認する
Version 1.3 では、日本で使用することを前提として、Home Assistant の単位をメートル法に設定します。
Home Assistant で、
設定 → システム → ホームインフォメーション
を開きます。
そこにある、
システムで使用する単位
を確認します。
設定値は、
メートル法
とします。
これにより、温度だけでなく、距離、風速などの単位も日本で一般的な単位系に統一できます。
重要
Version 1.3 の Template Sensor では、
unit_of_measurement: "°C"
を使用します。
したがって、システム側の単位設定もあらかじめメートル法にしておくことが重要です。
4.4 World Clock の確認
次に World Clock を確認します。
Home Assistant の、
設定 → デバイスとサービス
を開きます。
統合の一覧から World Clock を確認します。
Version 1.3 では、16都市分の時刻エンティティを使用します。
例えば、
sensor.asia_tokyo sensor.europe_london sensor.europe_paris sensor.america_new_york
などです。
確認ポイント
World Clock の統合そのものが正常に動作していることを確認します。
さらに、各都市について時刻センサーが存在することを確認します。
4.5 Open-Meteo の確認
次に Open-Meteo を確認します。
設定 → デバイスとサービス
から Open-Meteo の統合を開きます。
Version 1.3 では、各都市について Weather Entity が存在することを確認します。
例えば、
weather.tokyo weather.london weather.paris weather.new_york
などです。
16都市すべてについて確認します。
4.6 Zone の確認
Open-Meteo では、都市を追加する際に Zone が必要になる場合があります。
そのため、必要な都市について Zone が作成されていることを確認します。
Version 1.3 では、特に追加した、
- ダラス
- オスロ
- デリー
について確認します。
Home Assistant の、
設定 → エリア、ラベル、ゾーン
を開きます。
該当する Zone が存在することを確認してください。
4.7 16都市の Weather Entity を確認する
Version 1.3 では、次の16個の Weather Entity を使用します。
| 都市 | Weather Entity |
|---|---|
| 東京 | weather.tokyo |
| ロンドン | weather.london |
| パリ | weather.paris |
| ニューヨーク | weather.new_york |
| ロサンゼルス | weather.los_angeles |
| ベルリン | weather.berlin |
| モスクワ | weather.moscow |
| シンガポール | weather.singapore |
| シドニー | weather.sydney |
| 北京 | weather.beijing |
| ケープタウン | weather.cape_town |
| ドバイ | weather.dubai |
| サンパウロ | weather.sao_paulo |
| ダラス | weather.dallas |
| オスロ | weather.oslo |
| デリー | weather.delhi |
ここでは、名前を推測して作らないことが重要です。
Home Assistant のエンティティ一覧で実際に存在することを確認してください。
4.8 weather.xxx と sensor.weather_xxx の違い
Version 1.3 では、この2種類を明確に区別します。
Weather Entity
weather.tokyo
これは Open-Meteo が提供する気象情報です。
Template Sensor
sensor.weather_tokyo
これは weather.tokyo の temperature を取り出して作る温度センサーです。
関係は、
weather.tokyo
│
│ temperature
▼
sensor.weather_tokyo
です。
この区別を理解しておくことが、Version 1.3 を構築するうえで非常に重要です。
4.9 既存の REST Sensor を確認する
Version 1.2 では、13都市の気温を REST Sensor として configuration.yaml に記述していました。
例えば、
sensor:
- platform: rest
name: weather_tokyo
resource: "https://api.open-meteo.com/..."
という方式です。
Version 1.3 では、この方式を使用しません。
したがって、Version 1.3 を新規構築する場合は、こうした REST Sensor の設定を残さないようにします。
Version 1.3
REST Sensor
↓
使用しない
ではなく、
Open-Meteo
↓
weather.xxx
↓
Template Sensor
↓
sensor.weather_xxx
という構成にします。
4.10 configuration.yaml の基本構造
Version 1.3 では、configuration.yaml に Template Sensor を記述します。
基本構造は、
template:
- sensor:
- name: weather_tokyo
...
です。
ここで注意することがあります。
template: は1つのセクションとしてまとめます。
例えば、
template:
- sensor:
- name: weather_tokyo
...
- name: weather_london
...
- name: weather_paris
...
という構造です。
都市ごとに template: を繰り返し記述しません。
4.11 Version 1.3 では sensor: を使用しない
Version 1.3 の気温センサーは Template Sensor で作成します。
そのため、旧Version 1.2 の、
sensor: - platform: rest
という構成は使用しません。
Version 1.3 の気温センサーは、
template: - sensor:
から始まります。
この違いを明確にしておきます。
4.12 構築前の最終チェック
Version 1.3 の構築を開始する前に、次の項目を確認します。
システム
- Home Assistant が正常に動作している
- システム単位が「メートル法」になっている
World Clock
- World Clock が設定されている
- 16都市の時刻エンティティが存在する
Open-Meteo
- Open-Meteo が設定されている
- 必要な Zone が存在する
- 16都市の Weather Entity が存在する
Configuration
- Version 1.2 の REST Sensor を使用しない
sensor:の REST 設定を残さない- Template Sensor を
template:でまとめる
Dashboard
- Dashboard を編集できる
- button-card が使用できる
- Grid Card が使用できる
4.13 構築開始時点の完成イメージ
Chapter 4 の確認がすべて完了した時点で、Home Assistant は次の状態になっています。
Home Assistant
│
├── World Clock
│ └── 16都市の時刻
│
└── Open-Meteo
└── 16都市の Weather Entity
この段階では、まだ Template Sensor を作る必要はありません。
次の Chapter 5 以降で、これらを順番に組み合わせていきます。
Chapter 4 Summary
Chapter 4 では、Version 1.3 の構築を開始する前に必要な環境を確認しました。
特に重要なのは、
Version 1.3 は、既存の REST Sensor に依存しない
ということです。
気温情報は、
Open-Meteo
↓
weather.xxx
↓
Template Sensor
↓
sensor.weather_xxx
という新しい構成で作ります。
また、Home Assistant のシステム単位は、
メートル法
に統一します。
ここまで準備できれば、Version 1.3 の実際の構築へ進むことができます。
次章
Chapter 5
World Clock Configuration
次章では、16都市の「現在時刻」を提供する World Clock の設定を整理します。
都市名、タイムゾーン、生成されるエンティティを一覧化し、16都市を同じルールで追加できる手順としてまとめます。
:::
第4章まで来ると、ドキュメント全体の流れがかなり明確になってきました。
第1章:なぜ作るのか
↓
第2章:どういう考え方で作るのか
↓
第3章:どういう構造なのか
↓
第4章:作り始める前に何を準備するのか
↓
第5章:実際に World Clock を構築する
という流れです。
特に今回の手順書では、実際の作業中に起きた「_2 が付いた」「古い Entity が残った」といった試行錯誤を本文に持ち込まず、最初からこの状態を作ればよい、という完成形だけを書く方針にしています。
※ChatGPT により作成