Linux Mint CinnamonでWinBoatを使用してWindowsアプリを動かすための手順をまとめました。
WinBoatは、Wineのような互換レイヤーではなく、KVM(仮想マシン)とDockerを組み合わせた技術で、「本物のWindows」をバックグラウンドで動かしつつ、アプリのウィンドウだけをLinuxデスクトップ上にシームレスに表示させる仕組みです。
1. 事前準備
WinBoatを動かすには、以下のシステム要件とソフトウェアが必要です。
- ハードウェア要件: CPU 2コア以上、メモリ 4GB以上(快適な動作には16GB推奨)、ディスク35GB以上。
- BIOS設定: KVM仮想化(Intel VT-x または AMD-V)を有効にする必要があります。
必要ソフトのインストール:
端末(Terminal)を開き、Docker、Docker Compose V2、FreeRDPをインストールしておきます。
$ sudo apt update
$ sudo apt install docker.io docker-compose-v2 freerdp2-x11
# ユーザーをdockerグループに追加(要再起動)
$ sudo usermod -aG docker $USER
2. WinBoatのインストール手順
次のサイトから”.deb”ファイルをダウンロードする。
インストーラーの実行: 公式サイトからダウンロードしたアプリケーション”deb”をダブルクリックしてメニューに登録する。
メニューから”winboat”コマンドを実行します。
初期設定: 言語(日本語など)や、Windowsのインストールフォルダを選択します。
Windows ISOの用意:
WindowsのISOファイルを既に持っている場合はそれを指定するか、WinBoatがMicrosoftから直接ダウンロードするオプションを使用します。
Windowsの自動セットアップ: WinBoatがバックグラウンドでWindowsのインストールを開始します。これには時間がかかる場合があります。
3.Windowsアプリの動かし方
セットアップ完了後、Windows環境がバックグラウンドで立ち上がります。
アプリの追加: WinBoatの管理画面内にある「Microsoft Store」や、WinBoat経由でインストーラー(.exeなど)を実行してアプリをインストールします。
シームレス起動: インストールしたアプリは、Linux MintのメニューやWinBoatのランチャーから直接起動できます。
Windowsのデスクトップ全体を表示せず、アプリ単体のウィンドウとしてLinux上に表示されます。
ファイル・クリップボード共有: Linuxのホームディレクトリを共有フォルダとして設定できるため、LinuxとWindows間でのファイルのやり取りやコピペも可能です。
※注意点
- リソース消費: 常にWindows OSが背後で動くため、Wineに比べてCPUやメモリの消費量が多くなります。
- ファイアウォール: ネットワーク設定によっては、DockerとLinux Mintの標準ファイアウォール(UFW)が干渉することがあるため注意が必要です。